290.雨中進撃

【電車遅延】
　不思議と、寝坊とかで電車に乗り遅れそうになったときに限って、電車自体が遅延することがよくある。
　そういう場合は遅延証明書が貰えるので、遅刻する時間に家を出発したにも関わらず、遅刻が原因で怒られたことは、仕事を初めてから一度だけだ。

　まぁ元からそういう遅延が発生しやすい路線であることは確かだけれど。
　
　
　今日はプライベートな用事で電車を使う。だけど家を出る際のゴタゴタで、本来ゆっくり歩いて駅のホームまで20分かかるところを、13分で行かなくてはならなかった。

「ああ、また電車遅れてくれねーかな」
　一瞬、ふとそんな思いが頭をよぎる。

　別に仕事じゃあないし、多少遅れても構わないんだけれど、とりあえず急いで間に合うかどうかの検証も兼ねて、今日に限って走ってみることにした。休日だし、少し気が大きくなっていたのかもしれない。
　
　果たして電車には間に合った。
　だがそこから、電車が動かない。

アナウンス「踏み切りの遮断棒が折られているとの情報が・・・」
　
　ちょっと待て。
　バスに間に合うために、俺はこの電車に間に合わせなければいけなかったのに、この電車自体が動かないでどーするの。
　一生懸命走った俺の疲れをどうしてくれるの。

　俺のやり場の無い憤りが通じたのか、5分ほどして電車は運転再開。
　次の駅で降りて、俺はまたバス停に向かって走ることに……


【ボーダーブレイク】
　24戦15勝9敗
　
　勝ち負けの戦績はなかなかいいけれど、ポイトンに関しては……。
　結局、昇格戦にも落ちたし。


【帰り】
　友人連中とメシ食うために、バスに乗る。30分に1本の路線なので、前もって時刻を調べておき、それに間に合うようにゲーセンを離れる。
　
　待った。
　
　時間になってもバスが来ない。
　
　待った。

　それでもバスが来ない。
　
　待った。
　
　20分経ってから来たバスは、別の行き先のバスだ。
　
　待った。
　
　30分ほど雨のバス停で立ちっぱなしで、やっと目当てのバスが来た。
　

　クソ、朝に「電車遅れねーかな」と不謹慎な願望を抱いたツケが回ってきたような気がした。


　バスの運行もかなり遅れているようで、約束の時間には間に合わなさそうであった。残念ながらバスには遅延証明書がないので、遅れた言い訳にはできない。
　

　---雨の日のバスは当てにならない。---
　これは教訓としておこう。