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SPA!という人が書いているブログのようなもの。主な内容は電波ですが、RPGツクールとか、ゲームの縛りプレイ(難度的なものではなく、嗜好的なもの)とか、やりたいことを適当に垂れ流しております。
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【ガンダムカードビルダー縛りプレイ】
 ・ルール
 ・目次

 すんげー風邪ひいた。
 
 そして ねんがんのクスコ・アルをてにいれたぞ!!
 

 ・第38戦目~(2008/11/21)



***

 有能か、無能か。ザビ家の首魁、ギレンにとっては他者を分析する上でもっとも重要な判断項目である。
 
 サイド3、ズム・シティ。彼は自身の執務室にいた。
 眼前にいる金髪の女性秘書官は、彼の価値観からすれば類まれな「無能ではない人間」である。しかしそれはそのまま反転して有能と評することでは無い。ギレンにとって「有能」な人間とは、ジオンの総帥たる自分の地位を陥れることができる危険な人間となりえるからだ。
 
 秘書官セシリア・アイリーンはその点、いたって安心である。そして彼女はギレンの愛人でもあった。唯一、ギレンが隙を見せることのある箇所に、危険な人間を配置できる筈もないのだ。
 だから、セシリア・アイリーンは無能ではなかったが、同時に有能でもなかった。




   




 そんな彼女の魅惑的な唇から発せられる報告は、実にギレンの想定する内の出来事であった。

 核攻撃用ガンダムを強奪する三軍共同作戦の打上段階において、当初の発射予定場所であったアラスカ基地が連邦軍のMSにより強襲され、HLVは撃墜されたという報告だ。

「連邦軍の攻撃は事前に察知できなかったのか?」
「はい。今回の強襲は、一機のガンダムタイプのMS及び支援機により行われ、対空警戒を敷く間もなく攻撃されたとのことです」
「物量差で攻めることしかできぬ連邦が、よほど慌てていたと見える」
 ギレンはまるで他人事の用に、この作戦の顛末に関心を示さない。彼にとってはこの作戦などどうでもよかったのだ。もはや放っておけばよいのだ。
 しかしセシリア・アイリーンは総帥の次の言葉を待つ。この辺りの馬鹿正直までの律儀さが、ギレンにとってセシリアを決して有能な人間ではないと判断せしめる基準となっていた。

「バルフィッシュ移送の情報は、ごく一部の人間しか伝えられていない。そして情報が漏洩したタイミングと、敵MSが基地から緊急出撃した時間的な差異、そして敵MSの進入経路。それだけの情報が特定できれば、内通者は容易に浮かぶだろう。後始末はキシリア機関にやらせておけ」
 そうまで言ってギレンは愛人から視線を外した。

「閣下。核弾頭の捜索、及びGP02の処置はいかがなさいますか?」
 セシリア・アイリーンは更に問う。
 HLVの爆破から帰還したガンダムであったが、その時の衝撃かはたまた着水時の影響によるものなのか、本体に装備してあった核弾頭は分離し、何処かへと喪失していた。この事実は、北極海に沈んだGP02をユーコン級潜水艦が回収した際に、総帥府のジェーン・コンティが発見し、報告してきたものだ。
「核兵器に過剰な反応を示すのは、アースノイド特有の悪い癖だな。……誘爆が起きなかった、ということはアラスカの大地で起爆せぬまま灰になったか、或いは北極海に沈んだか」
 ――それとも、何者かが整備中の段階でGP02から核弾頭を持ち去ったのか、そもそも連邦軍の基地から強奪してきた時点で、偽の装備情報を与えられていたか。これは邪推である。しかし僅かな可能性が決して無いとは言い切れない。
 ただ、いずれにせよ、ギレンにとって核弾頭の所在は大事ではない。一週間戦争でザクⅡC型用に生産された核弾頭バズーカは、いまや南極条約と言う約束の元に封印されているのに過ぎない。それは、地球において連邦軍が管理していたミサイルサイロ施設でも同じことが言える。
 そも、ギレンにとっては、いっそのことGP02を強奪する際に核弾頭ごと誘爆してくれても良かった程度の代物なのだ。

「もはや、核弾頭など旧世紀の遺物に過ぎぬよ、キシリアなどは欲しがるかも知れんがな。奪取したガンダムにも持ち帰る価値など無い。現地部隊に鹵獲戦力として運用させておけ」 
 ギレンの判断は、この作戦に命を投げ出した兵士たち、そしてその遺志を受け継ごうとした者たちへの冒涜である。だが、この作戦自体こそがギレンにとって隠れ蓑にすぎなかった。
 強奪したガンダムにしても、その技術力がたとえジオンを凌ぐ物であったとしても、後方の研究機関に廻すつもりも無い。
 ギレンの戦術論にしてみれば、一機の高性能MSが戦局を変えることはあり得ない。MSの存在は今次大戦の初期にて、ジオン公国に多大なアドバンテージを与えた。しかし連邦軍がMSの量産体勢に入った以上、その資源と技術力を以って優秀なMSを送り出してくるのは必然であると感じていた。
 ギレンは「ジオンにMSありき」の思想からはすでに脱却している。この混迷とした戦局を打開するのは鉄の巨人でもなく、ましてや核の炎でもない。それらの兵器群を超越するものがあるとするならば、それは『マハル・コロニー』に宿る耀きに他ならない。

 セシリア・アイリーンは報告を終えると、ギレンの執務室から出て行った。その形の良い尻を眺めながら、ギレンは机上の書類を手に取った。
 必要以上にこと細やかに羅列されている文章は、要約するとマハル・コロニーの転用工事は遅々として進んでいないという報告だ。
 しかし、これでよい。表向きには、コロニー・レーザーなどどいう突拍子も無い兵器など、実現の目処が立っていないという風聞が流れても良いのだ。
 三軍共同作戦などどいう馬鹿げたデモンストレーションは、その作戦規模ゆえにジオン軍全体の視線をサイド3の片隅から引き離すことに成功した。その裏では、急ピッチでコロニー・レーザーの実戦配備が行われていたという事実。それを知る人間は、できうる限り少ないほうが良い。
 この報告書もあくまで父デギンを交えた御前会議用に向けられたものであって、真の内情を知るものはギレンを含め、親衛隊などの数人の側近たちに限られていた。
 
 全幅3kmに及ぶ巨大な砲塔。それが狙い撃つ目標は、地球から打ち上げられたり、ルナⅡに残存する地球連邦軍の宇宙艦隊だけとは限らない。
 例えるならば、宇宙要塞ソロモン。そして、月面都市グラナダ。
 
 ギレンは、大戦の後の世界を見据えている。それはジオン勝利による筋書きの話だ。そして、反抗の芽は血を分けた肉親の中にも産まれることを、ギレンは知っていた。
 
 


***


 GP02とその護衛のMSを搭載したユーコン級潜水艦は、東南アジア方面、旧インドネシア諸島沿岸の補給基地に接舷した。潜水艦の艦長は、その時点で早々と彼らに退艦命令を出していた。
「まるで厄介者扱いだな」
 ジャン・リュック・デュバル少佐は下船の際に、吐き捨てるように呻いた。潜水艦の乗り心地と、待遇の悪さも相まって、本当に反吐が出そうな気分になる。まだ密閉された愛機のコックピット内部のほうがマシであった。
 
 本来ならば最高機密となるはずのGP02であったが、第二の打上候補であるアジア方面軍のHLV基地に移送する途中、突如として作戦は中止、GP02を現地転用する命令を受けたことには、デュバルの心中は穏やかではない。この機体を奪取する際の作戦で、第53独立機動戦隊はジーン軍曹を失っているし、シン・マツナガ大尉の部隊はHLV基地の攻防で彼を残し全滅している。作戦規模、そして被害の大きさを鑑みても、なんと割り切った処断であるか。

 作戦中断の理由を総帥府のジェーン・コンティに問い詰めても、「事情が変わった」と一向にはぐらかされるだけであった。(しかし、ドム・キャノンに転送されていたGP02の性能諸元は全てジェーンの手によって破棄させられたが)
 デュバルをはじめとする隊員の多くが疑問を抱く中、作戦の焦点ともいうべきGP02が、ユーコン級潜水艦のハッチからその身を乗り出し、港湾デッキへと歩行する。潜水艦内の小さなMSデッキで最低限の補修を受けたものの、装甲はあちこち損壊を受け、全身が痛ましい姿に変わり果てていた。
――この機体の為に、どれだけの将兵の命が失われたというのか。
 負傷した『バルフィッシュ』ことアナベル・ガトー大尉に代わり、GP02を操縦するのはソロモンの白狼、シン・マツナガ大尉。
 ガトー大尉はHLV脱出の際に重傷を負い、後方に搬送することになっていた。他の誰よりもこの作戦で奮戦したのは、間違いなくアナベル・ガトーであった。敵陣からGP02を強奪、更には打ち上げ中のHLVから脱出し、生還するという神業をやってのけたのだ。それにも関わらず、上層部の決定は非情だ。デュバルはガトーに同情すら覚えた。
「マツナガ大尉、しばらくはその機体をよろしく頼む。これ以上壊さんようにな」
 パイロットの選出は、マツナガがジオン公国軍きってのエースであり、そしてガトーと同じくドズル率いる宇宙攻撃軍の朋友の仲であることから容易に決定した。
「……了解した」
 連邦製の機体に馴染めぬのか、やや遅れてマツナガ大尉が返答した。


「さて、コンティ大尉。今後、我々はどうするのかね」
「第53独立機動戦隊、及びGP02はガルマ様の北米方面軍の管轄のままです。可及的速やかに北米大陸へと戻るべきかと」
「ユーコンの艦長は、我々の顔を二度と見たくないそうだ。君のハイゴッグならば単独で太平洋を横断できるかもしれんがね」
 デュバルたちを移送してきたユーコンは、既に潜行体勢に移り、水面に白い泡を立てていた。彼らもまた、この作戦に無理に徴収され不満を抱いていたのかも知れなかったので、デュバルも潜水艦部隊のぞんざいな態度を一方的に責めることはできなかった。

 短く息をついて、ジェーンが返答した。
「この基地から輸送機を借り受けるよう働きかけてみます。基地の状況から見て、可能性は絶望的に低いでしょうが」
「何故かね?君の美貌とコネがあれば、大抵の部隊は協力的になってくれるはずだが」
 珍しくコンティ大尉の弱気な発言に、デュバルは意地悪く問い返す。
「この補給基地は連邦軍の攻撃対象となっており、近日中に放棄する予定となっております。その為、備蓄物資の輸送を最優先しており、私たちが使用できる輸送機が残っているとも思えません」
「我々は、そんな切迫した場所に降ろされたというのか!」
 デュバルはやはり、先ほどの潜水艦の艦長を呪ってやりたくなった。

「少々荒っぽくなりますが、輸送機を奪取するという手段もあります」
 聡明な女性秘書官にしては珍しく奇抜な発言だ。それがジョークだということを理解するのにデュバルは数瞬を要した。
「君の素敵な発想力には助けられているが、それは却下だ。しかし我々が無頼の徒に堕ちるようなことがあれば、その時は君を頼りにすることにしよう」
 
 二人のやり取りを聞いていたのか、マツナガ大尉のGP02は呆けたように立ち尽くしていた。




【デッキ構成】





#艦長
  ジェーン・コンティ
#隊長機 
  ジャン・リュック・デュバル/ドム・キャノン(複砲仕様)
  ショットガン/シールド(ST)
#2番機
  シン・マツナガ/ガンダム試作2号機(ビーム・バズーカ装備)
  試作ビーム・ライフル

#コスト 900/900


【所持カード】






#予備カード
 キャラ(5/6)
   ガルマ・ザビ
   デニム
 メカニック(5/5)
   陸戦型ザクⅡ(フェンリル隊仕様)
   ザクⅡ改
   ハイゴッグ(ジェットパック仕様)
 武器(5/10)
   ザク・マシンガン
   スパイク・シールド(ゲルググM)
 カスタム(4/5)
   操縦マニュアル
   定置迎撃
   予備弾倉
   ワイドレンジスコープ




【戦闘内容】

#11月21日 (於:テキサスコロニー)

#38戦目 対戦相手(シミュレータ)
  カーゴ爆弾

<→続く>
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